英語の詩|おすすめのアメリカ現代詩人の紹介『Ron Padgett』

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詩・英詩


英語の詩にはかっこよくておしゃれなものがたくさんあります。

もし英語の勉強をしているならば、詩を英語の勉強に取り入れないのはもったいないです。英語学習法でいえば、特に精読やシャドーイングにオススメです。

本記事では

・海外の詩を読んでみたい
・英語の詩を英語学習に取り入れたい
・英語の短い詩を探している

このような方に向けて英詩の紹介をしています。

詩は日本だと少し揶揄されてポエムと呼ばれたり、難解で良く分からない、などと文学における地位は低いものですが、海外ではむしろ逆で詩は文学の中心であり芸術としても格上の扱いなんだそうです。

最近では2020年のノーベル文学賞受賞者がアメリカの女性詩人ルイーズ・グリュックであったり、アメリカのバイデン大統領就任式で無名の女性黒人詩人アマンダ・ゴーマンが自作の詩を朗読したことなどは、そのことを顕著に表しています。

僕自身も詩を読んだり詩作をしています。

詩の文学における地位はどちらでも良いことですが詩は本当にかっこよくておしゃれなんです。そして言葉を最も敏感に扱っている芸術でもあります。

英語の勉強を通して、あるいは単純な興味として、少しでも詩の良さが伝われば幸いです。

当サイトでは英語学習についての記事も書いています。ご興味がございましたら是非。
>>シャドーイングならスタディサプリのビジネス英語!機能とやり方まで徹底解説

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『The line』| Ron Padgett

今回は『The line』という詩を紹介します。

出典先の「lyrikline」には作者による詩の朗読の音声ファイルがあります。リスニングやシャドーイングの練習に役立ててください。

『The line』

There’s an old song
my grandfather used to sing
that has the question,
“Or would you rather be a fish?”
In the same song
is the same question
but with a mule and a pig,
but the one I hear sometimes
in my head is the fish one.
Just that one line.
Would you rather be a fish?
As if the rest of the song
didn’t have to be there.

出典:「lyrikline listen to the poet」RON PADGETT

Introduce|『Ron Padgett』

出典:「The New York Times」

ロン・パジェットは、1942年6月17日にオクラホマ州タルサで生まれたアメリカの詩人、翻訳家、編集者です。

1960年代にニューヨークの文学シーンで活動し、フランク・オハラやジョーン・ミッチェル、ジム・ダインなどの芸術家たちと親交を深めました。

彼らはニューヨーク・スクールと呼ばれる文学・芸術運動の中心的な人物であり、Padgettもその一員とされています。

ロン・パジェットは数多くの詩集を出版しており、代表作に『Great Balls of Fire』『Tulsa Kid』『You Never Know』などがあります。

フランス語を含むいくつかの言語からの詩の翻訳家としても知られており、ジャック・プレヴェールやピエール・レヴェ、フランシス・ポンジュなどのフランスの詩人たちの作品を英訳しています。

また、ニューヨーク州立大学バッファロー校の英語教授として教鞭をとり、多くの学生たちを指導してきました。

彼の功績は、アメリカン・ブック・アワード、リテラリー・アワード、シェリー記念賞、アメリカ芸術文学アカデミーの詩部門賞など、多数の文学賞で認められています。

ロン・パジェットの詩は映画「パターソン」の中で主人公の詩としていくつか使用されています。

これは監督のジム・ジャームッシュがロン・パジェットのファンであったからということです。

>>映画『パターソン』詩を書く人による詩に興味がある人のための映画レビュー


Collected Poems

Interpretations|詩の解釈

モチーフとなっているのは子供の頃に聞いた歌。

歌詞の一部分が強く思い出に残っている。ただそれだけの詩です。

でも最終部で「それ以外の歌詞は必要ないかのように」この一行があるだけで全く印象が変わってきます。

「ある歌詞の一部分だけが心に強く残る」というその不思議さ、説明の出来なさ、あるいは不気味さ。

日常は、こんな不思議な単純さで溢れていると感じます。

言い方を変えれば、もしかしたら単純に「ただ忘れている」ということを、そうした一般的な言い回しで片づけないことが大切だとわかります。

自分だけに起こった特別なことを自分の言葉で表現しています。

>>おすすめアメリカ現代詩人の紹介『William J. Harris』

Translation|詩の翻訳

『その一行』

古い歌がある
僕の祖父がよく歌っていた
歌詞は尋ねる
”君は魚になりたいかい?”
その同じ歌は
同じ質問を繰り返す
ただしロバやブタで
だが時々 僕の頭の中に
響くのは
魚の歌詞
ただ ただその一行だけだ
”君は魚になりたいかい?”
まるで
それ以外の歌詞は
必要ないかのように

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※筆者は英語の専門家ではありません。翻訳家でもありません。英単語、英文解釈に誤訳があるかもしれませんがご了承ください。あくまで私なりの解釈で単語、詩の翻訳をしています。

>>英語の精読の正しいやり方は?村上春樹作品で実践する洋書の精読のススメ

The end|詩と英語学習

さて実は詩と英語学習、特にシャドーイングとはとても相性が良いのです。

ここでシャドーイング未経験者に説明をさせて頂きますと、シャドーイングとは英語の音声を聞きながら、すぐ後を音声の真似をしながら復唱していく勉強方法です。

聞こえてくる音声の後を影のようについていくところからシャドーイング(shadowing)と呼ばれています。

負荷は高く難易度は高い学習方法ですが、正しく実践すれば得られる効果もまた大きいとされています。

そんな英語学習方法の1つであるシャドーイングと英語の詩の相性が良い理由は以下の通りです。

単語が覚えやすい

英詩はとくに韻を大事にします。似たような発音の単語をまとめて覚えることができます。また日常生活の中で使用する単語を学ぶことができます。

発音の強弱、イントネーションが学べる

英詩で最も重要なのはリズムとされています。 そしてそのリズムを形成するのが発音の弱強やイントネーションです。


音声を繰り返し聞きシャドーイングを行うことによって発音やイントネーションが身につきます。

無料で聞くことができる

以下の英語サイトでは英詩の音声ファイルを聞くことができます。(※すべての詩ではありません)

Poetry Foundation
lyrikline

英詩で日常では言葉にすることが難しい思いや人生の教訓、言葉の表現の豊かさを味わい、同時に英語のシャドーイングをしてスピーキング力や発音も身につける。

本記事がそんな最高に効率の良い勉強方法に役立てられたなら幸いです。

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About me
  • 海外事業部20年目の海外エリアマネージャー
  • 日々、英語でWEB会議やメールを海外の取引先と実施
  • 海外出張は北米や北欧を中心に10か国以上
  • オンライン英会話を使ってスピーキング力を強化中
  • TOEIC 独学 800点
  • 詩歴6年目、現代詩手帖などに投稿し入選、佳作