とある中堅企業で現役の海外営業マネージャーをしています。
- 海外営業を目指しているけど必要な英語力はどれくらいだろう?
- 海外営業へ転職がしたいけど、TOEICのスコアはどれくらい必要なの?
実際の採用基準や求めている英語力について本音を書いていきます。あなたにとって何らかの役立つ情報になればうれしいです。まずは僕のプロフィールを簡単にご紹介します。
また僕の勤めている会社概要をご紹介します。同じような業界、規模での海外営業に就きたい、転職を狙っている、という方であれば、お役に立てるかと思います。
- 業界:製造業
- 職種:海外営業
- 業務:B to B海外営業
- 企業規模:1,000人
上記の通り、一般的な中堅企業に勤めていますので大企業や外資系企業での海外営業を希望している方には参考にならないかもしれません。ごくごく普通のサラリーマンが海外営業に向けて一歩踏み出そうとしている、そんな方に向けて書いています。
▶海外営業という仕事についてはこちらの記事で書いています。
現役海外営業マネージャーが海外営業の具体的な仕事内容を解説。
海外営業として採用されるのに必要なTOEIC点数
では結論。TOEIC600点あれば、海外営業として採用します。
すでに600点以上お持ちの方、おめでとうございます。ぱちぱちぱち。僕の勤めている会社であれば、TOEICの点数が理由で不採用になることはありません。
では逆に600点以下であったら必ず不採用かと言えば、そうとも言い切れません。では、ここから海外営業マネージャーとして採用する側の本音を話していきます。
TOEIC600点で採用する理由
世間では海外営業に必要な点数は700~800点以上、場合によっては900点以上というように言われますが、中堅企業である僕の勤めている会社では、そこまでは求めません。
TOEIC600点でも希少性がある
僕はエリアマネージャーとして転職サイトからのスカウトや一般の応募者リストを見たりしています。そのなかでTOEIC900点以上の方はほとんど見たことがありません。「英語」というキーワードで応募者を検索するわけですがTOEIC800点以上も滅多にいません。600~700点前後の人が大半となっています。
また僕の勤めている会社は1000人前後の従業員数ですがTOEIC600点以上持っているのは、おそらく10人程度で全体の1%だけです。
もしあなたが「600点では海外営業を受ける資格がない」と思っているのでしたらもったいないです。大丈夫。じゅうぶん希少性があります。チャレンジしてみましょう。
ポテンシャルに期待
よく言われていることですが、TOEIC600点であれば以下2つの点を評価します。
まず「英語に興味がある人」ということがわかります。後述しますが「海外営業」として働いていくには日々の英語の勉強は欠かせませんので、英語にまったく興味がない人は不向きとなるわけです。
そして「努力ができる人」だということがわかります。英語学習者が世の中で増えているという話は聞くものの、現実的には周囲にそれほど多くはいません。仕事をした上で、それでも自分のスキルアップのために努力をするということはそれほど難しいものですし、ここは僕たちは自信を持ちましょう。「努力ができる」というのは大きな評価項目になります。
TOEIC600点未満の人はどうすべきか
では、600点以下の人はどうすべきなのでしょうか。まずは英語に対する取組や、これまでの経験をアピールしましょう。ひとくちに「海外営業」と言っても業務は様々です。お客様と会話中心となる業務もあれば、メールのやり取りがメインとなる業務もあります。
たとえば「外国人の友達がいる」とアピールすれば「会話」が得意かもしれないから会話中心の業務を任せようとか、「小説を英語で読んでいる」とアピールすれば「読み書き」が得意だから英文書類作成を任せよう、というように評価されることも十分に考えられるからです。
だからと言って「もうTOEICの勉強はしなくてもいい」といっているわけではなくて、英語に関わる経験があれば悲観的になる必要はないということです。
海外営業で英語を使うシチュエーション
僕はTOEIC600点で採用することに全く問題を感じません。これを言っては元も子もないのですがTOEIC点数が高くとも実際のビジネスの場面でどれほど活用できるかは未知数だからです。
では海外営業で僕が実際にどんなシチュエーションで英語を使用するかを見てみましょう。
- 顧客とのメール・電話、WEB会議
- 顧客企業への海外出張
- 顧客来社時の通訳
- 顧客の来日時の観光案内など
- 英語の資料作成
上記の通り、やはり海外営業としての英語となるとスピーキング力が大事になってきます。
また海外出張へは一人で行くことが多くなりますので、日本から出発し、きちんと一人で海外顧客の会社までたどり着き、仕事をし、ディナーの招待をうけるなど総合的な英語力も必要となります。
一方で海外からの来社時には「通訳」としての役割が求められるシチュエーションもあります。英語が話せない上司、他部門の同僚が言いたいことも即座に英語に訳す能力を求められます。
コロナ以後、以下の調査の通り英語を使う場面は増えています。
海外営業ではTOEICの点数だけでは実際の仕事が行えるかどうかわからない、ということとTOEIC以外の勉強も非常に大切であることが理解してもらえたかと思います。
▶「君がどんなに文法を正しく話したって、発音がしっかりしてなきゃ僕らは君の話していることは理解できないんだ」僕が海外のお客様に言われたことです。発音大事です、本当に。
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僕の見解としてはTOEIC600点あれば海外営業に「採用」されるチャンスは十分にあります。ですが海外営業としてビジネスを行うには不十分と言えるかもしれません。
海外営業が求めているのはスコアとしてプラス100点、200点を求めているのではなくて、もっと総合的な英語力なのです。
もちろん、あなたが中堅企業レベルではなく、もっと大きな企業や外資系企業での海外営業を目指しているのであればTOEICスコアの向上は必要となるでしょう。
いずれにしても、僕たちのように英語に携わる者は日々、勉強の積み重ねが必要なんだと思います。
ここまで偉そうに書かせて頂きましたが、僕も英語の勉強に日々励んでいます。お互い英語の勉強を頑張っていきましょう。ここまで読んで頂きましてありがとうございます。あなたの参考になっていれば幸いです。
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