「そろそろ英語の勉強をしなきゃな」
多くの人がそう思いながらも、やっぱり英語の勉強をしている人というのは少数派です。
そして、その理由というのも現実的には英語力がなくても日常生活はできるし、困っていないからでしょう。
僕自身は海外営業歴20年になり日々、仕事で英語をつかっています。
本記事では英語を学ぶ必要性やメリットを解説していきますが「英語は必要だ」と声高にいうつもりはありません。
でも本記事を読んでくださっているということは、多少なりとも「英語」というものにひっかかっている部分があるのだと思います。
もしそうであれば、あなたの英語のある生活に本記事が一歩踏み出すきっかけとなれば幸いです。
>>ビジネス英語に特化しているオンライン英会話スクール3社を徹底比較!
英語スキルを習得する必要性の背景
大人が英語スキルを身につける必要性の背景には以下の社会的な理由があります。
- 少子高齢化にともなう企業のグローバル展開
- コロナ以降のWEB会議(オンライン会議)の普及
- 翻訳機やAIにもできないことがある
- 外国人観光客と労働者が増える
一般的にはそうだけど、でも本当にそうなの?
僕が働いている会社の実態をまじえながら、それぞれ解説していきます。
少子高齢化にともなう企業のグローバル展開
僕がいる会社でも、グローバル展開は今後の経営戦略として掲げられています。理由はやはり少子高齢化にともなう日本のマーケットの縮小にあります。
これまで日本の多くの企業が海外進出をしなくてよかったのは、日本は人口が多く自国の市場だけでやっていくことができたからです。
経済成長と人口の増減というのは完全にリンクしています。残念ながら日本経済は衰退し、人口が増えているインドや東南アジアの国々が経済成長することは明らかです。
企業というのは「存続すること」が目的です。存続していくためには利益をあげなければいけません。利益がより見込める海外へ進出することは自明です。
その結果、僕のいる会社でも英語教育を受けさせられる人がいたり、未経験であっても海外出張を命じられる人が増えています。
僕のいる会社は決して大企業ではなく一般的な中小企業です。それでも、このグローバル展開の波は押し寄せています。
>>海外出張では英会話は必須!英語ができない人へ今すぐできる準備と対策
WEB会議(オンライン会議)の普及
コロナ禍によってWEB会議(オンライン会議)が普及しました。それは日本だけでなく世界においても同じです。
僕は海外営業部という部署にいますが、海外顧客とのWEB会議(オンライン会議)はコロナ以前では、ほとんど行われていませんでした。
それが今では毎週1回の定例のWEB会議(オンライン会議)が行われるようになっています。
以下のような調査結果もあります
これはなにも特定の会議だけにかかわらず、新規顧客との打合せや、今まではメールですませていた案件も「まずはWEB会議で」ということが普及し、自然なことになっています。
「海外出張でもない限り、どうせ英語を使う機会はない」と考えていては時代遅れです。
英語をつかう機会は、ものすごく身近になっているのが現実です。
翻訳機やAIにもできないことがある
翻訳機やAIを使えば英語は必要ない、と思っている方には残念な話かもしれません。
今のところ僕の海外顧客とのやり取りや、多くの企業が出展する海外の展示会おいて、翻訳機やAIだけを頼りに対面のコミュニケーションをとっている例は1回も見聞きしたことがありません。
今の段階の翻訳機やAIでは、
- 細かいニュアンスを伝えることができない
- 日常会話や雑談ではテンポが悪い(相手も待ってられない)
- 翻訳ミスがある
というのが実態です。
自分のペースで作業ができるメール作成、契約書作成などでは複数の翻訳機やAIを活用すれば心強いツールになりますが、対面でのコミュニケーションツールとしてはまだまだ頼りきることはできません。
あくまでサポート的な使い方です。
外国人観光客と労働者が増える
世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて出していた「緊急事態宣言」が終了し、2022年末には訪日外国人の日本への渡航制限が緩和されました。
そのことにともない、訪日する外国人の数は再び増加傾向にあります。
また日本の労働力不足の解決策として外国人労働者を雇うことが方策の1つとしてあります。
以前ほど外国人労働者にとって日本は魅力的な国ではなくなっていますが、それでも実際、僕のいる会社では外国人労働者の数はここ数年で増えています。
外国人労働者が日本語を理解していれば仕事を教えることはむずかしくありませんが、現実的には日本語をよく理解していない外国人労働者が多いのが実態です。
そのような場合に英語が必要になってきます。
なぜなら英語は今や世界の共通語であり外国人労働者も日本語は理解できなくとも英語であれば理解することができるからです。
英語は全世界13.48億人が使っている言語です。世界の人口がおよそ79億人なので、約6人に1人が英語を話している割合になります。
>>英語でのボランティアや観光案内ならQQEnglishの「おもてなし英会話」!
英語力を身につけるメリット
グローバル化が進む中で大人が英語力を身につけることは、以下のメリットがあるといわれています。
- 転職や出世に有利になる
- 年収アップが目指しやすい
- ビジネスチャンスや活躍の場を広げられる
- 得られる情報の質や量が格段に上がる
- 多様性を理解できるようになる
- 情報を世界に向けて発信できる
本当のところはどうなんだろう?
僕の実体験をもとに、それぞれ解説していきます
転職や出世に有利になる
僕は転職の経験がないので実際に転職に有利になるのかどうか実体験はありません。
しかし一方で僕は会社の採用面接官としての経験はあります。その経験からいえばやはり英語ができた方がアピールにはなります。
また出世に有利かどうかも僕にはわかりません。
ただ英語のスキルがあることで会社のなかでは、ちょっと特別な目で見られていることはあるかもしれません。
海外顧客が来社される場合、それなりの役職であることが多く、こちら側も会社の経営層が対応することが多くなります。
その結果、会社の経営層と一緒になる会議の場面が多くなり顔が知ってもらえる、ということはいえると思います。
>>英語プレゼンの始め方から締めまで!仕事で本当に使っているフレーズを公開
年収アップになる
こちらについても僕は実体験がありません。ただ一般的には昇進や昇給の一つの条件として、英語スキルを挙げている企業が多いそうです。
うらやましい話です
ビジネス経験や活躍の場が広がる
これは事実です。
僕のいる会社はおよそ1,000人の従業員が働いています。そのうち英語が話せる、海外出張に1人で行き、顧客と商談をし、あるいは問題解決をして帰ってこれる人は、約20人、約2%といったところです。
その結果、当然ながら海外出張の機会が多く巡ってきます。
僕たちは小学生の頃から英語の勉強をしているわけですが、それでも現実的には仕事において英語を活用できることは珍しい部類に入ります。
英語ができれば、英語ができない人に比べて、仕事においてさまざまな経験に差でてくることは想像にむずかしくありません。
>>海外出張では英会話は必須!英語ができない人へ今すぐできる準備と対策
得られる情報の質や量に差がでる
これも事実です。
たとえば、インターネット上にある情報の半数は英語で書かれているともいわれています。それは仕事においては最新のビジネス情報を、他の人よりも多く手に入れることができることを意味しています。
ビジネスマンの価値は情報量ともいえるので、英語がつかえる人とそうでない人では差がつきます。
これは仕事だけでなく日常生活でもいえることでしょう。
英語をつかうことができれば、映画、音楽、小説、海外ドラマ、ブログ、SNS、など海外のさまざまなエンターテインメントに触れることができます。
得ることができる情報の質や量が格段に上がることは、人生におけるメリットになります。
多様性を知識ではなく体験で理解できる
英語を話すことができるようになると、外国人と交流ができるようになります。その交流のなかで、さまざまな価値や文化の違いを実感できます。
僕がビジネス上でよく感じる文化の違いは名刺交換です。
日本の名刺交換にはいくつかのビジネスマナーがありますが、海外では名刺交換にそれほどルールもなく、重んじる文化もありません。
逆に、名刺交換を重んじる日本人に気を配り、きちんと日本のビジネスマナーにならって名刺交換をしてくれる外国人の方がいたりもします。
日本の常識と海外の常識はちがう。
それをただの知識として知っているのと体験したことがあるとの間では雲泥の差があります。
英語を身につけることで価値や文化の違いを体験できるようになることは大きなメリットです。
世界に向けて情報発信ができる
これもメリットの1つではないでしょうか。僕の場合はSNSをつかって海外の方とのコミュニケーションを楽しんでいる程度ですが、今や世界に向けて情報発信もできる時代です。
これからは個人がどんどんと情報発信をしていく時代になっていくのだと予測されます。
企業が海外への進出していくのと同じように、個人レベルでも英語で発信すれば世界へと進出することが可能な時代になっています。
自分の発信したことが世界の人々に届くことを想像するとワクワクしてきますね。
大人が英語力を身につける方法
大人が英語力を身につけるためには、以下の方法が大切です。
- 目的と目標を意識する
- 英語学習を習慣化する
- インプットとアウトプットを繰り返す
これもよく聞くけど、もう少し具体的に知りたいよね
それぞれ詳しく見ていきましょう。
目的と目標を明らかにする
英語を身につけたい、と考えているなら目的と目標を設定することをまずはオススメします。
なぜなら英語を身につけたい目的によって、目標や、取り組む学習内容が異なるからです。
たとえば、英語を仕事に役立てたいのであればビジネス英語を学ぶことが必要です。
同じように昇進や昇給のためにTOEICが必要なのであれば、TOEICに対する英語の勉強、海外旅行で外国人と関わりたいのであれば、英語の日常会話、を学ぶ必要があります。
まずは目的を明らかにして目標を立ててみると良いでしょう。
スキマ時間を活用して英語学習を習慣化する
英語にかぎらず、語学を習得するためには学習の習慣化が大切です。時間は短くて良いので、とにかく毎日英語に触れるようにしましょう。
毎日5分~30分で十分。ハードルを低くめに設定するのがコツです
毎日英語に触れるようにするためには、スキマ時間をうまく活用することがオススメです。
通学や通勤の時間、家事の合間、入浴の時間などにスマホのアプリを上手に活用すれば英語に触れる機会を無理なく生活に組み入れてしまうことができます。
>>車通勤の時間を有効活用!音声だけで出来る英語の勉強方法3選!
インプットとアウトプットのバランスが大切
英語の勉強をはじめたり、やり直しをする場合、だいたい中学英語の基礎文法、単語、発音練習をすることになります。
気をつけないといけないのは、このようにインプットばかりに注力して英語を話したりするアウトプットを避けてしまうことです。
インプットとアウトプットの両方をバランスよく行うことによって、英語力は身についていくので、どちらかに偏りすぎないことに注意が必要です。
>>Bizmates(ビズメイツ)の評判・口コミを実際にビジネスで英語をつかっている僕が分析してみた!
ビジネスマンに必要な英語力・TOEICスコアは600点
これまで書いてきました実体験の通り、僕はとある中小企業で現役の海外営業マネージャーをしています。その僕の会社の採用基準でいえば、
結論。TOEIC600点あれば、海外営業として採用します。
世間では海外営業に必要な点数は700~800点以上、場合によっては900点以上というようにいわれますが、中小企業である僕のいる会社では、そこまでは求めません。
その理由は以下の2点です。
- TOEIC600点でも希少性がある
- ポテンシャルに期待
それぞれ詳しく解説します。
TOEIC600点でも希少性がある
僕は採用担当として転職サイトからのスカウト情報や一般の応募者リストを見たりすることができます。
そのなかでTOEIC900点以上の方は見たことがありません。「英語」というキーワードで応募者を検索するわけですがTOEIC800点以上も滅多にいません。
600~700点前後の人が大半となっています。
もしあなたが「600点では海外営業を受ける資格がない」と思っているのでしたらもったいないです。
大丈夫。じゅうぶん希少性があります。チャレンジしてみましょう。
ポテンシャルに期待
TOEIC600点であれば、まず「英語に興味がある人」ということがわかります。それと「努力ができる人」だということもわかります。
英語の必要性は良くいわれていることですが、現実的には英語を勉強しているという人はそれほど多くはいません。
仕事をした上で、それでも自分のスキルアップのために努力をするということはそれほど難しいものです。
「努力ができる」というのは大きな評価項目になります。
英語を学べば人生を豊かにできる
世界のグローバル化はますます進み、日本も例外ではないでしょう。そんな世の中で英語を学ぶ必要性もメリットも本記事では紹介してきました。
これは今回僕が特別なことを紹介したわけではなくて、もう世間ではずっといわれていることでしょう。
とはいえ、実際に英語を勉強している人というのはやっぱり少数です。
やっぱり「今」に不自由がなければ、勉強をするモチベーションがあがらないのは当然のことです。
それでも僕は英語を勉強することをオススメします。
それは英語を勉強することは人生を豊かにしてくれることだと信じているからです。
もしも「いい大人になってしまったのでもう遅い」と思っているのでしたら、こちらの記事を参考にして頂ければうれしいです。