海外の詩人が詩についてどのように語っているか知りたくないですか?知りたいけど、どこで聴くことができるの?と思っている日本の詩人諸君、あるいは詩に興味のある諸君、(そういう人もすでに詩人だと思います)聴けます、TEDなら聴けます。
本記事では海外の詩人による動画をまずは3つ用意しました。
- 海外の詩人が知りたい
- 詩人が詩について語る動画を観たい
- 海外の詩に対する反応が観たい
そんなあなたにぴったりの動画を精選しています。
動画に移る前に注目してほしい点がひとつ。それは聴衆の反応です。世界における詩の地位がちょっと垣間見える動画たち、日本ではちょっと見たことのない盛り上がりを見せてくれます。
日本の詩人だけでなく世界の詩人にも目を向ければあなたの詩の世界がぐっと広がること請け合いです。是非、ご覧になってください。
世界を変えたいって?勇気を出して思いやりの心を示して下さい(動画時間10:52)
Cleo Wade(クレオ・ウェイド)さんによるスピーチです。彼女はアメリカ合衆国の詩人、著述家、アーティスト、そして活動家です。1989年ニューオーリンズ生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動しています。InstagramなどのSNSを使って詩を発信しているようです。彼女のホームページはこちら。「CLEO WADE」
動画のなかで彼女は、生まれたばかりの親友の子供に向けた詩を朗読しますが、それは子供だけに向けられたものでなく大人にも、世界中の人にも向けられたメッセージです。スタンディングオベーションで終わる詩の朗読なんて見たことありますか?(笑)
是非、ご覧ください。
「あなたにもできると誰かが言ってくれるのを待つ必要はありません。始めて下さい」
魂を開放するもの、それは詩(動画時間12:28)
アルゼンチンの刑務所で詩のワークショップをしているクリスティーナ・ドメネックさんのスピーチです。ごく普通に生きていたって言いたいことが言えなかったり、やりたいことが出来なかったりして僕たちはそれを詩にします。それが刑務所にいたら尚更そうでしょう。
「一体どうしてこんなことになったのか?」
「どこで間違えた?」
「どうしてこんな所に行き着いたんだろう?」
人生の不条理、不可解さ、宿命、そんなことを受刑者は思って詩を創作するのかもしれません。スピーチのラスト、会場にいる1万人の観衆を目の前に、その日が仮釈放だという受刑者が行う、詩の朗読は圧巻です。1万人!そんな詩の朗読を見たことがありますか?
「詩と文学は俺の人生を変えてくれました」
元受刑囚のマルティン・ブフタマンテさんとクリスティーナ・ドメネックさんが交わすラストシーンのアイコンタクトに涙せよ。
▶よく似たエピソードが読書に関するスピーチでもありました。読書と詩。「ことば」とは人を救ってくれるのかもしれません。
あなたにとって読書とは何ですか?TEDが語る読書おすすめ3選!-Part1-
言葉のもつ力(動画時間9:55)
Javed Akhtar(ジャーヴェド・アクタル)さんは、1945年インドのウッタル・プラデーシュ州ゴラコーパー生まれ、インドの詩人、脚本家、映画プロデューサーでインドでは伝説的な詩人なんだそうです。日本でいうところの寺山修司さんや谷川俊太郎さんのような人でしょうか。
スピーチはシンプルで世界のどこでも言葉に対する根源的な考えは同じなんだなと感じます。
谷川俊太郎さんと同様にユーモアに溢れ、優しい語り口と子供のような眼差しから発せられる言葉に聴衆が総立ちとなる瞬間、是非立ち会ってみてください。
まとめ
そもそも詩とTEDの相性はすごく良さそうです。詩に関りが深いレトリック(修辞)ですが、レトリックの起源は古代ギリシアにおける弁論にあるとされています。
いかに言葉巧みに相手に勝つか、あるいは聴衆を惹きつけるか。詩とTEDの共通性は「レトリック」にあるのかもしれません。事実、TEDでは詩人によるスピーチが多いです。
「言葉」が好きな詩人の1人としてTEDと詩の仲介ができるブログを目指しています。
▶それではさっそく僕の大のお気に入りのアメリカの現代詩人のひとり紹介します。
おすすめのアメリカ現代詩人の紹介『Ron Padgett』