【TED動画】シャドーイングをしながら「村上春樹」ついて学ぶ。短くて初心者向けおすすめTED動画。

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おすすめTED

英語のシャドーイング愛好家であり、且つ村上春樹ファンのあなた、お待たせいたしました。ついにTEDの中で村上春樹について語られている動画を発見しました。村上春樹についての動画でシャドーイングをしながら、村上春樹の作品について英語で語れる能力を同時に身につけたいあなたは必見です。

  • 英語のシャドーイング用のTED動画を見つけたい
  • 面白い短いTED動画を視聴したい
  • 最新の教養や知識も見つけたい

こんなTED動画を探している人に向けて当ブログのTED関連記事は書かれています。

今回のTED動画のテーマはずばり「村上春樹」です。なぜ今回この動画を選んだかと言うと僕が村上春樹ファンだからです(笑)海外でも高く評価されている村上春樹は、TEDではどのように語られるのか。海外の人はどこに魅力を感じるのか。そんなことが学べる動画になっています。

この記事を書いた人
  • 現役の海外事業部マネージャー
  • 海外出張は北米や北欧を中心に10か国以上
  • Toeic 800点以上
  • 幼少期を海外で過ごす(詳しくはプロフィールに)

▶TEDで「読書」が語られるっていったいどんなスピーチになるか想像できますか?あなたも是非、自分の読書体験を言葉にしてみましょう。

あなたにとって読書とは何ですか?TEDが語る読書おすすめ5選!

『海辺のカフカ』を読むべき理由 ― イーサルト・ギレスピー

今回の動画時間は「4分25秒」です。字幕は画面右下のボタンから変更可能です。
シャドーイングをする方は、まずは字幕を見ず音声のみで視聴することをおすすめします。
僕が感じる難解な単語は動画画面のすぐ下に配置しました。参考にしてください。
また海外営業20年の経験から、ビジネスの現場で頻出の単語もまとめましたので参考にしてください。

難解な単語

teenage protagonist’s: 十代の主人公の
turmoil: 激動、混乱
tyrannical father: 暴君のような父親
doomed: 運命に翻弄された、運命に定められた
haunt: つきまとう、取り憑く
outrun: 追い越す、逃げ切る
epic: 壮大な、叙事詩的な
coma: 昏睡状態
knack: 手腕、こつ、技
tail: 尾、後ろに続く
prophecies: 予言、預言
collision: 衝突、衝突事故
thread: 糸、筋道、軌道
forge: 鍛造する、作り上げる
conspiracies: 陰謀、共謀
blurs: ぼやけたもの、曖昧なもの
tumble: 転げ落ちる、崩れ落ちる
penchant: 傾向、癖
wanders: さまよう、放浪する
refuge: 避難所、保護、逃避
exquisite: 精巧な、繊細な、美しい
contemplating: 熟考している、考え込んでいる
hypnotic: 催眠術の、魅了的な
bends: 曲がり、屈曲部
resourcefulness: 機知、創意工夫、有能さ
tenderness: 優しさ、柔らかさ、繊細さ
integrity: 誠実さ、正直さ、完全性

ビジネス頻出の単語

capture: 捕捉する、捕らえる
quote: 引用する、引用
delight: 喜び、楽しみ、魅力
deal with: 取り扱う、扱う、対処する

気になるフレーズ

ominous dance: 不吉な踊り、不穏な舞踏
just before dawn: 夜明け直前、夜明け前
family curse: 家族の呪い、家族の災い
along with: と一緒に、と共に
mind-bending: 精神を圧迫する、頭を悩ます
whimsical: 気まぐれな、奇想天外な
eerie coincidences: 不気味な偶然、怪奇な一致
every second chapter: 二つおきの章、偶数の章
dangerous path: 危険な道、危険な進路
portals to different dimensions: 異なる次元への扉、異世界への入り口
hung over: ぶら下がっている、吊るされている
poring over: じっくり読む、詳細に調べる
lurking in the mundane: ありふれた中に潜む、日常に潜む
otherworldly distractions: 異世界的な邪魔、異次元の妨げ
love sick: 恋煩いの、恋に悩む
suspended in strangeness: 奇妙な状態で浮遊する、異様さに包まれた状態

シャドーイングは本来、自分の英語力より下のレベルのものを選ぶのが基本です。僕の英語レベルからすると今回の動画は難解な単語が多く、シャドーイングの教材としては不向きかもしれません。

今回の動画のように、哲学や文芸作品に関連する動画は使用される英単語が難しくなる傾向にあります。正直に言いましてビジネスの場面において役立つ動画かと言われるとそうではないでしょう。ましてや村上春樹の作品に興味がなければ、ただ退屈で難解な動画になってしまいます。

一方で村上春樹の作品は海外での評価も高く、名声もあるので海外と関わがある人は場合によっては日本人として簡単な感想を求められる場面があるかもしれません。全てでなくとも部分的に理解し、簡単な感想が語れる語彙力を身につけておけばきっと役に立つでしょう。

▶シャドーイングの詳しい実践方法につきましては下記の記事をご覧ください。

シャドーイング初心者が実践している学習方法と効果や感想について。

おすすめ動画|『海辺のカフカ』を読むべき理由(意訳)

それでは今回の動画の意訳です。TED動画を視聴すれば日本語訳を見るとことは可能ですが、直訳調で訳されていますので一部、内容の理解が難しい場合があります。こちらでは多少意訳をしながら、ただし大筋の内容は押さえながらTED動画を文章で理解したいという方に向けて書かれています。(※今回の動画では、ほぼ全文そのまま日本語訳を掲載しています。素晴らしい翻訳です)

夜明け前に死神と踊る不吉なダンス

「ある場合には運命っていうのは絶えまなく進行方向を変える局地的な砂嵐に似ている。君はそれを避けようと足どりを変える。すると嵐も君にあわせるように足どりを変える。君はもう一度足どりを変える。すると嵐もまた同じように足どりを変える。何度でも何度でも。まるで夜明け前に死神と踊る不吉なダンスみたいにそれが繰りかえされる。なぜかといえばその嵐はどこか遠くからやってきた無関係な “なにか” じゃないからだ 。そいつはつまり君自身のことなんだ。君の中にある”なにか”なんだ」

これは村上春樹の『海辺のカフカ』のプロローグからの引用です。10代の主人公の心の混乱をよく捉えています。高圧的な父親や家族の呪いを繰り返すという宿命からなんとか逃避したいという気持ちに駆られて、彼は家出をし好きな作家にちなんで 「カフカ」と名乗ることにします。しかし失踪した母親の記憶と起きている間もつきまとう夢からは逃れることができません。

海辺のカフカの構成

日本語で2002年に発表され、その3年後に英訳された本作― 『海辺のカフカ』は、時を超え隠された歴史や魔術的な闇の世界などに溢れた壮大な文学的パズルです。難解なイメージや風変わりな登場人物たち、気味の悪い偶然といったピースがどう噛み合うのか発見するのが読者の喜びです。

カフカ少年は1章おきに語り手となり、残りの章は「ナカタサトル」という老人を中心に描かれます。第二次世界大戦中のこと、ナカタは昏睡状態に陥り、目覚めたときには読み書きの能力を失っていました。しかし一方で、猫と話ができるという不思議な能力を身につけていました。迷い猫探しの仕事を糸口にカフカ少年の物語と並行する危険な道へと足を踏み入れるのです。

まもなく予言は現実となり異世界への扉が開きます。そして魚やヒルが空から降ってくるのです。この2人の登場人物を結びつけるものは一体何なのか?そしてその力はどちらかが操ることのできるものなのか?

異なる世界の邂逅というのは村上春樹の作品によく見られるモチーフです。村上の長編や短編小説では個人的な体験と超自然的な可能性、そして日本の歴史の幻想的な結びつきが多く描かれます。

『村上春樹』作品の特徴

1949年に京都に生まれ、村上は第二次世界大戦後のアメリカ占領下の日本に育ちました。戦争の影は彼の人生と同様にその作品にも見られます。 『海辺のカフカ』には生物兵器や兵士の亡霊、後ろ暗い陰謀が登場します。

村上の作品では歴史的な時代が曖昧にされ、複数の文化的伝統が描かれます。西洋の社会への言及と日本の慣習への言及が混在し、文学やファッション、食べ物や幽霊話まで多岐にわたります。

音楽への言及も多く 『海辺のカフカ』においては特にそうです。家を出たカフカ少年は見知らぬ街を歩き回りながら、レッド・ツェッペリンとプリンスを聴いています。まもなく彼は素晴らしい私立図書館に身を隠します。古い文学作品を読みふけり、不思議な絵画や謎めいた図書館の館長について日々考えを巡らせる中で、彼は司書と親しくなり、その人にシューベルトなどのクラシック音楽を教わるのです。

この音楽的な感性ゆえに村上の作品にはさらに夢見心地な空気が生じます。村上は現実と夢の世界の境界を頻繁にねじ曲げるため、日常の中に潜む魔法を巧みに操る作家と考えられています。これはマジックリアリズムの主たる特徴です。

the deeper you go, the more you find

ファンタジーとは対照的にこうした作品において魔法が問題解決の糸口になることは稀で、単に人生をより複雑にする要素となるのです。 『海辺のカフカ』では登場人物たちは絶え間なく この世のものでない出来事に出会います。恋煩いに胸を痛める幽霊から猫の魂でできた笛まで様々です。こうした難題に簡単な答えは示されず、読者は予期しない出来事に対処する人間の精神のしなやかさに驚嘆するばかりです。

カフカ少年は 疎外感に身動きがとれずにいるように見えますが、彼を突き動かしてやまない目的の中心には優しさと誠実さがあります。徐々に彼は心の中の混沌を受け入れ始めます。やがて彼の経験は読者の体験と響き合います。村上作品は、より深く足を踏み入れるほどにより多くを見いだすことができるのです。

感想|「村上春樹」ファンは英語学習で得をする

僕は村上春樹の作品では特に初期の作品が好きです。人生を変えられたといっても過言ではないかもしれません。それぐらい影響を受けました。そしてそれくらい読み込みました。だから「風の歌を聴け」や「ノルウェイの森」であればページを適当に開いても、どこの場面かすぐに分かります。

このことを利用して僕は村上春樹作品の英語版を購入して英語学習に役立てています。文学作品なので今回の動画と同様に単語は難しいのですが、だいたいの場面は覚えているので何とか読み進めていけます。しかも、村上春樹作品は海外でも人気があるのでアメリカの本屋でも普通に様々なタイトルを購入することが出来ます。是非、英語学習の一つの方法として取り入れてみてください。


村上春樹「象の消滅」英訳完全読解



Norwegian Wood

TEDがシャドーイングに良い理由

さて今回の動画はあなたのシャドーイング教材となりましたでしょうか。ここでシャドーイング未経験者にあらためて説明をしますと、シャドーイングとは英語の音声を聞きながら、すぐ後を音声の真似をしながら復唱していく勉強方法です。聞こえてくる音声の後を影のようについていくところからシャドーイング(shadowing)と呼ばれています。負荷は高く難易度は高い学習方法ですが、正しく実践すれば得られる効果もまた大きいとされています。

そんな英語学習方法の1つであるシャドーイングとTEDの相性が良い理由は以下の通りです。

  • 動画に字幕がついている(英語も日本語も選択可能)
  • 再生速度が調整できる
  • 様々なジャンル、レベルの動画を選ぶことができる
  • 無料で視聴可能

TED動画で知識を身につけ、同時に英語のシャドーイングをしてスピーキング力や発音も身につける。本記事がそんな最高に効率の良い勉強方法に役立てられたなら幸いです。

▶シャドーイングは正しく実践しないと得られる効果は小さくなってしまいますので、正しい実践方法にいつきましては下記の記事を参考にしてください。

参考記事:【英語学習】シャドーイング初心者が実践している学習方法と効果や感想について。

▶TEDの中で日本人が活躍していたり取り上げられたりしていると嬉しいですよね。こちらの記事は特に日本人が英語でスピーチしているものを集めています。

日本人が英語でスピーチするTED動画おすすめ3選!